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2019年11月14日
さかい歯科クリニックでは、まず歯の神経を保存することを第一に考えておりますが、今回は神経の治療になる場合の症状、原因、神経の治療とはどんなものなのかを書かせていただきます。
神経の治療とは:一般的にには、虫歯が進行し、歯の神経まで達してしまい、ズキズキ痛んで(自発痛)しまっている場合に行う治療方法です。
※歯を抜く(抜歯)ではなく、歯の中にある神経を抜く(抜髄)治療方法です。
他の原因としては、歯周病が進行したり、知覚過敏が重症化して神経が炎症をおこしたり、歯軋り・食いしばりなどで歯の神経にまでヒビがはいったりと、原因は様々です。
治療の進め方(術式)についてです。
①局所麻酔を行います。
②虫歯を完全に除去・歯の頭(歯冠)の部分の神経を除去・根の部分の神経の穴(根管)をすべて見つけます。
※虫歯の範囲が大きく、歯の頭(歯冠)の部分が大きく欠損してしまう場合は、仮の土台をたてる(隔壁)治療を行います。
※必要に応じてゴムのマスク(ラバーダム)をかけます。
上記の※は治療中に目に見えない細菌の感染予防するために行い、治療の精度(予後)を高めるために行います。
③専用の針のような器具(ファイル:手用と電動のものがあります)で根管の神経を完全に除去をする。
④神経を除去したところに神経をとる前の状態に応じ、その状態にあった薬を塗布(張薬)し、仮の蓋を行い、1回目は終了となります。
※歯の症状(噛むと痛む、痛みがあるetc)がなくなり、かつ、根管がきれいになるまで複数回の処置必要になる場合もあります。
※神経の走行は千差万別で、単純に真っすぐに近いものからまた曲がって(湾曲)していたり、網の目状に入っていたり、部位によって神経が入っている本数もちがいます。
⑤その後、神経に代わる詰め物(根管充填)を行い、上物の治療に移ります。
※根管充填については後日に。
<抜髄後の症状と注意事項について>
〇2・3日は痛みが出る場合があります。
〇1~2週間程度違和感や、噛むと痛む場合もあります。
〇痛みに対しては、鎮痛剤の処方をさせていて頂きます。
〇治療期間中(最終的なかぶせ物や詰め物が終わるまでに期間)はなるべく噛まないように注意してください。
※かみ合わせが安定していない状態や、まだ歯自体が弱いため強く噛んでしまうと、根が割れてしまい、歯を抜く(抜歯)事になってしまう場合もあるためです。
※神経の治療中の中断は、仮の蓋をしても、長期間たってしまうと根管が細菌感染してしまい、同じように抜歯に至る場合もあります。
若い方で歯をなくしてしまうのは、この治療中断が原因となる場合が多いようです。
簡単ではございますが、以上が神経の治療の説明となります。
詳しくは診察にて、、、
次回は根の再治療についてお話させていただければと思います。
さかい歯科クリニック 院長